雪に対応した形 -ピラミッド-
富山の雪は、多くて重い。通常、冬期は雪かきに悩まされることになる。この建築では富山の五箇山にある合掌造り民家のように急勾配の大屋根をかけ、雪は落として融かすこととした。構造的にも積雪荷重を緩和でき、部材もスレンダーにできた。結果 立ち上がった形は<ピラミッド>。機能と伝統からできた形から、結果、普遍的な形態となった。
5mキューブのコンクリートの箱を
黒いピラミッド型で被い
入れ子の構成とした
建物の中心にはてっぺんから
光の降りてくる背の高い居間
生活と構造の核
居間のまわりは四周回廊で
その外側に部屋と中庭が交互に配置され
各部屋はそれぞれが面した庭から採光する
平家建ち
雪を落とす急勾配屋根
高いプライバシー
生活の中心となる居間
普遍的な形 ピラミッド

黒いピラミッドの家
とやまの家 <黒>
JIA 日本建築家協会 優秀建築選 2007
バスルーム
浴槽はJAXON
回廊
中心の居間をとりまき
そのそとに 各部屋が 中庭をはさんで
配置されている
中心となる居間 生活と構造の核
玄関扉をあけると田園風景がひろがる
田園風景のなかの黒いピラミッド
伝統の架構 -わくのうちのように-
富山平野には散居村が点在し、その住居は<わくのうち>という架構構造をもつ。建築内部に入れ子の形で、大きな断面 の梁、柱でくまれたフレームがあり、大屋根/積雪荷重を支えた。また、<わくのうち>は構造的要であると同時に、生活の中心である場/広間となり、囲炉裏がつくられ、その周辺に家族が集まった。建築の構成と生活様式の融合。今回の住宅では、<わくのうち>をRC壁でつくり、建築の中心にすえ、屋根を支えている。
4つの中庭 -光をみちびくヴォイド-
建物外周の各辺にひとつずつ、コートを設けた。光はコートからそれぞれの居室へはいるから、外から覗かれることはない。4つのコートはオリエンテーションにより、コート春、夏、秋、冬とし、季節に対応した樹木をえらび(コート春は梅の木、コート夏はシャラの木、等)、四季/周辺に広がる大きな自然、を呼込む 場 とした