端部にストローグの Node. Free を使ったブレース ブレースが同じリズムで連続する空間。   
白山の平屋 正面外観。横長連続窓と折板をのせた屋根がこの住宅の特徴。 17Mの長さの折板をのせた、シンプルな屋根。シンプルな平屋の空間の中に多様な場が展開することを願って

 

内部構成  土間-外との関係

プランは、四隅に個室等を配し、その他はクロス型のワンルームとなるシンプルな形。 建物長辺方向はブレース/ランマが連続してあり、視線が通り、屋根 折板の緩い勾配と共に微量に変化する 天井高さから、空間の繋がりを感じることができる。 建物短辺方向は耐力壁と相対するため、唯一 南に開いた大きな開口に意識が集まる。 クロス型のワンルームは南と東と西の端部に開口部を持ち、土間から外へとつながる場である。

 

敷地 - 平屋

郊外の比較的古い集落の中にあり隣地は建て替えが進んでいる。家族構成 夫婦二人に対して比較的土地が大きかったので 敷地を使いきりたい、施主の希望により平家となった。  平屋のデメリットは、基礎工事の比率が大きくなることと、プライバシー確保の難しさ 基礎が大きくなる分、屋根を簡易な折板葺とすることでコストバランスをとろうとした。 フェンスで囲まれた、エントランスコートを設けることで、南側に開いた大きな開口部に対しプライバシーを確保した。 エントランスコートは内部の延長の場でもある。外と等価につながる仕掛け。  隣家2Fからの視線と雨をしのぐため、四方に軒を出した。

土間 - 外へつながる多目的な場

玄関部の土間は土足で、トライアスロンをする夫婦が 自転車を入れてメンテナンスをしたり、ランニングの準備をしたりする場所。  可動式の家具に自転車の工具や、ランニング用具、生活の様々なものを ディスプレイ的に収納し、フレキシブルな場となっている。 そこから3cmの段差にて上足となっており、空間の連続性を保っている。 休日は外のコートにテーブルを出して楽しむことも容易だ。

 

 

個室のラワン合板の壁。そう見えないほどの美しい仕上り。木目が綺麗な合板を、上手な大工が丁寧に1枚1枚面取りをして貼った表現。

 




 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

建築 水野行偉

構造 名和研二

ブレースで仕切られたリビングと多目的 土間スペース。 屋根勾配が天井の傾斜に僅かに感じられる単一空間。 シンプルな構成に生まれる生活の多様性を期待して